肝斑のお話⑧ レーザートーニング
今日はレーザートーニングについてお話します🌸
レーザートーニングとは弱いパワーでレーザーを当てる方法です。
肝斑は炎症を起こすような強い刺激を与えると悪化してしまいます💦
シミ取りレーザーのような強いパワーで肝斑の部分にレーザーを当てると、
肝斑は悪化する可能性が非常に高いのですが、
レーザーのパワーを弱くすることで肝斑部分はさほど炎症を起こさず改善できるといったレーザー治療の方法です。
しかし、レーザートーニングは肝斑治療の第一選択とすべきではないという話も多くあります。
レーザーですので、当てると肝斑の色素部分が破壊され一時的には薄くなるのですが、1ヶ月程で再発することが多いのです😨
基本レーザートーニングの治療間隔は1ヶ月程の短期間で、肝斑が再発するのと同じくらいの時期に照射することになります。
そのため、続けているうちは肝斑が薄くなったと感じますが、中止すると再発することも多々あります。
また長期間治療を続けると、まれに白斑という白く抜けた部分が出現してくることもあります。
白斑が出来てしまうとなかなか元には戻らないのでご注意ください😥
これまで肝斑治療に対して、内服・外用薬・レーザーについてお話しましたが、
レーザートーニングは最終手段と考えてもらった方が良いかもしれません🤔
私は肝斑治療を行う上で、まず第一はスキンケアの見直しだと思っています❗
擦らない・乾燥させない・日焼け防止の3つを徹底し、数ヶ月様子をみてください。
肝斑は急いでたくさんの治療しても良い結果は出ないと思ってもらった方が良いです💦
擦らないようにするには、
洗顔方法やクレンジング方法・保湿剤の付け方・落としやすい化粧品の使用やファンデーションの使用方法(リキッドやクリーム状のものは擦りやすい)を見直す。
乾燥はバリア機能が弱まるため、化粧水を何度も重ね付けしたり、乾燥に気づいたらこまめな保湿をする。
また油分を落としすぎないよう洗浄力がマイルドな洗顔料の使用、洗顔やクレンジング時に時間をかけないように注意する。
朝は洗顔料を使用せずぬるま湯だけでさっと洗うなど乾燥しない土台を作る。
日焼けによる肝斑悪化を防ぐために、日焼け止めの重ね塗りやこまめな塗り直しを行ってください。
屋外に出る際は帽子や日傘を使用し徹底的に遮光を心がけてください。
ちなみに日焼け止め成分があるファンデーションや下地を使用しても、
薄く伸ばすため効果が落ちる可能性が高いです。
(日焼け止めのテスト方法を調べてもらうと分かるのですが、薄く伸ばした状態では行っていないためテスト時と同じ効果が得られるとは思えません💦)
このように摩擦や刺激が起こっている原因を考え、それを排除しながら内服治療を行い、改善しなければ外用薬の使用。
それでも改善しなければレーザートーニングという選択をお勧めします。
またレーザートーニングを行うのであれば、レーザー単体で治療するのではなく、
内服治療も組み合わせ複合的に治療をすすめていくのが理想だと考えています🏵
肝斑のお話⑦ 外用薬
今日は肝斑の治療の続きをお話します🌸
肝斑には外用薬も有効だと言われています。
代表的な外用薬はハイドロキノンです。
2%までは市販でも販売可能ですが、それ以上になると処方薬となります。
濃度が高ければいいというものでもなく、5%以上になると皮膚刺激性が強く発がん性も指摘されており、4%程のものがよく使用されています。
ハイドロキノンは、しみの原因であるメラニン色素を作らせないよう働きかける、お肌の漂白剤のようなお薬です。
ハイドロキノンで肌荒れを起こしたという話をよく耳にしますが
濃度が濃いものを塗っていたり、量が多かったり、ぐりぐりと塗り込んでいたり使用方法を間違えている方が結構いるようです💦
しかし、まれに皮膚炎を起こす方もいるため必ずパッチテストしてから使用することをお勧めします。
使用方法は毎日、晩または朝・晩の1〜2回。
ハイドロキノン使用中は紫外線の影響を受けやすくなっているため日焼けは厳禁です❗
長時間紫外線を浴びる可能性があるなら、朝は使用しない方が良いでしょう。
塗り方はピンポイントでシミや肝斑の部分にのみ、ごく少量で擦らずに塗るのがポイントです。
毎日塗るのが基本ですが、長期間の使用でお肌の奥まで入り込み、皮膚の構造を変化させて色素沈着を招く可能性があります。
2ヶ月程使用し効果があれば継続、6ヶ月使用後は1ヶ月程お休みするなど、お肌の状態を確認しながら使用してください。
次は肝斑のお話⑧でレーザートーニングについてお話します。
肝斑のお話⑥ 内服
今日は肝斑の治療方法についてお話します🌸
肝斑の治療は内服や外用薬やレーザートーニングなどがあります。
代表的な内服薬はトラネキサム酸です💊
トラネキサム酸は、風邪をひいて喉が痛い時やアレルギー症状がある時に処方されるお薬です。
その昔、蕁麻疹の治療で投与した際に偶然肝斑が改善していることが分かり、現在肝斑治療薬として多く用いられています。
肝斑は、プラスミン(血液を溶かす働きをする分解酵素)が活性化するとメラニンを産生し色素の元を作り出します。
トラネキサム酸には、このプラスミンを抑制する働きがあり、アレルギー症状や炎症を抑える作用があります。
内服する量としては500mg〜700mg/日で効果があると言われています。
飲み始めて数日では目立った効果は感じられませんが、8〜12週間の内服で効果がみられることが分かっています。
1ヶ月飲んでも効果がないから辞めたという方が結構いますが、もう少し続ける必要があるようです🤔
また内服を中止すると肝斑が再発すると言われていますが、再発率は正確なデータがないため不明です。
しかし再投与しても改善はするようです。
副作用としては消化器症状、頭痛、月経異常などがあります。
また抗プラスミン作用により血栓症のリスクが高くなると言われていますが、非常に稀だそうです。
他には、トラネキサム酸と共にビタミンCとビタミンEを併用すると
さらに有効性が高まるようです❗
次は肝斑のお話⑦で外用薬についてお話します。
肝斑のお話⑤ スキンケア肝斑
今日はスキンケア肝斑についてお話します🌸
スキンケア肝斑とは
言葉の通りスキンケアで出来る肝斑の事です。
スキンケアをしてるのになぜ肝斑が出来るのか❓
それは「やり過ぎ」が原因かもしれません😥
・洗顔時に、何度も指や手の平が肝斑部分に当たっている
・水分を拭く時にタオルでゴシゴシ拭いている
・化粧水や乳液をつける時、指や手のひらを何度も滑らせて付けている
・美容液やクリームを肝斑の部分に何度も塗り込んでいる
・化粧下地やリキッドやファンデーションを塗る時、指やパフを何度も滑らせている
・化粧下地や日焼け止めを薄く伸ばして塗っている
・時間をかけて念入りにクレンジングしている
・くすんでいる部分や頬など、肝斑が出来やすい部分や同じ部分を
何度もクルクルと擦っている
・今使用しているクレンジング剤は馴染むまで時間がかかる
・拭き取りタイプのクレンジングを使用している
これらに心当たりがあればスキンケア肝斑の可能性があるかもしれません💦
同じ部分を毎日刺激すると皮膚が薄くなり、バリア機能が弱くなってしまいます。
バリアが薄くなっている部分は刺激に弱く、その部分に紫外線が当たったり別の刺激が加わると、皮膚は色素を濃くして肌を守ろうとします。
その結果肝斑が出来てしまうことがあるのです😥
次は肝斑のお話⑥で肝斑の治療方法についてお話します。
肝斑のお話④ 肝斑の原因
今日は肝斑が出来る原因についてお話します🌸
肝斑の原因
実は1つではなく原因はたくさんあるのです❗
はっきりとは解明されていない部分もあるのですが、
女性ホルモンが影響しているため、閉経すると肝斑が薄くなると言われ、妊娠やピルの内服、更年期などでも濃くなることがあります。
他には摩擦や紫外線などの刺激が肝斑に悪影響を与えます💦
しかし個人差があり、すぐに肝斑が出来てしまう方とそうでない方がいます。
肝斑がしっかりある方は、肝斑が出来やすい体質に加え加齢が影響し、悪化していると考えられます。
肌に悪そうな事をしてても、なぜか肝斑が全然出来ない方もいますしね🤔
そういう体質なんだと思います。
あとは特に多いのが「スキンケアによる肝斑」です❗
しっかりスキンケアしてるのに肝斑が治らないと言う方はスキンケア肝斑を疑った方がよいかもしれません😳
次は肝斑のお話⑤でスキンケア肝斑についてお話していきます。
肝斑のお話③ 医師の診断
今日は医師の診断がバラバラなのはなぜかというお話です🌸
なぜ医師の診断がバラバラかと言うと、肝斑に対しての検査は存在しないからです❗
血液検査のように数字で出る訳ではないので、見た目のみの判断になっているのです。
検査しようと思えば出来ますが、皮膚を切り取って顕微鏡を使って詳しく調べて…など現実的ではないからです💦
皮膚を伸ばして見たり、寝転んでもらい角度を変えて見たり、ルーペ等で拡大して観察したり、しっかり見てくれる医師もいますが
じっくり見ずに肝斑を見落としてしまう医師も実はけっこういます😿
あと美容医療の経験が浅い医師はたまに肝斑を見落とすことがあるので
心配な方は美容医療に精通している医師を選ぶと安心でしょう
次は肝斑のお話④で肝斑が出来る原因についてお話します。
肝斑のお話② 肝斑とシミの見分け方
今日は肝斑とシミの見分け方です🌸
肝斑の出来やすさは女性が圧倒的に多いです❗
たまに男性でもいますがそれほど多くありません。
また10代ではまず肝斑は見られません。
だいたい30代〜50代くらいの方によく見られます。
では肝斑とシミをどうやって見分けるか❓
それは顔のどの部分に肝斑が出ているかを観察します❗
肝斑のお話①でもお伝えした通り、肝斑の特徴は頬の骨の高い部分で左右対象になっていることです。
また肝斑はモヤっとしていて、肝斑とそうでない部分との境目が分かりにくいのも特徴です。
一方しみは境目がハッキリしています。
またポツンポツンと孤立していて左右対象ではありません。
これだけ違う見た目なのに、なぜ見分けがつかないのかと言うと
実は肝斑の上にシミが乗っていることが非常に多く、肝斑とシミがごちゃ混ぜになっているのからなのです💦
また医師によっても肝斑だとか肝斑じゃないとか診断がバラバラな事もあります。
なぜかと言うと…肝斑のお話③に続きます。